Linux Memo

【Window Maker 0.80】1-7-2002

Window Maker 0.80.0 を試してみました。windowmaker.org から WindowMaker-0.80.0.tar.bz2 をダウンロードしました。ファイルサイズが小さく、ダウンロード、コンパイル、インストールが私の非力なコンピュータでも、待たされることなく、すばやくできます。私は Window Maker のこの「軽さ」が気にいって、ずっとこれ一辺倒です。./configure, make, make install, /sbin/ldconfig の手順でインストールできます。Vine では Window Maker が /usr/X11R6 にインストールされていますので、./configure --prefix=/usr/X11R6 としました。この場合、Window Maker の設定プログラムが /usr/X11R6 以下に GNUstep/Apps/WPrefs としてインストールされます。GNUstep/Apps の本来のパスは /usr/X11R6/lib 以下ですが、ここにはすでにもとのバージョンの GNUstep/Apps が入っており、そのまま使うことができます。しかし、Window Maker 0.80.0 の WPrefs のバージョンをチェックしたところ、Vine 2.1.5 についてきた Window Maker 0.62 のものよりも新しかったので、/usr/X11R6/GNUstep/Apps/WPrefs を /usr/X11R6/lib/GNUstep/WPrefs と入れ換えました。
Windows Maker 0.80.0 と以前の 0.62 との大きな違いは、アイコンの Settings メニューに Command for middle-click launch という項目が加わったことだそうですが、この使い方が今ひとつ分からないでいます。また、WPrefs にマウスホイールの設定項目があり、ホイール付きマウスに対応しているのですが、私はホイールマウスを持っていないので、この機能も使っていません。アプリケーションで用意されていたアイコンが正しく表示されなかったバグも修整されたそうです。
Vine では Window Maker もきちんと日本語化されていましたが、Window Maker 0.80.0 では、当然、今まで日本語だったものが英語に置き換わってしまいますので、そのつもりで導入しなければなりません。でも、メニューやタイトルバーの日本語表示はアップグレードなら、そのまま引き継がれますから御安心を。Window Maker の設定ファイルは/etc/X11/WindowMaker, ~/GNUstep/Defaults に、アイコンやオリジナルのメニューなどは /usr/share/WindowMaker に入っていますから、トラブルがあった時はこちらをご覧ください。

【XZ の新バージョン】1-14-2002

XZ の試用期限がそろそろ切れるので、新しいバージョンが出ているかなと思い、Village Center のぺージや、作者の山口さんのページをチェックしていたのですが、見付けられませんでした。ところが、XZ の掲示版を見たら、「XZ1228.LZH をアップロードしました」という項目があり、早速ダウンロードしました。ダウンロード先は http://www.asahi-net.or.jp/~cf4t-ymgc/XZ/XZ1228.LZH です。作者の山口さんによれば、新しい版には次のような特徴があるそうです。
- ATOKXから漢字入力ができないのを修正。
- 表示フォントで、全角文字の幅=半角文字の幅*2でない場合にも対応。
- 新規作成して保存すると改行コードがCR+LFになるのを修正。LFにするようにした。
- 正規表現がSJISになっていたのを修正。
- setlocale周りの変更(Xsetlocaleからsetlocaleに)。LANGがない場合はja_JP.ujisにする。
- 他、WZ EDITOR4.00E相当の細かい改良修正。
試用期限は 2003年1月までありますので、ちょっと安心です。この記事は XZ1228 で書いています。XZ1228 というネーミングは 12月28日版ということなのでしょうね。正式なバージョンアップの前に、Linux プログラマーに試用してもらおうということなのかもしれません。もう少ししたら、山口さんのページをまたチェックする必要がありそうです。
掲示板に寄せられた記事によると「フォーカスが外れる」ということですが、これは、編集画面からカーソルが離れた後、もどって来たとき、もとあったカーソルが動かなくなてしまうということなのですが、確かに、そういう症状がありました。その時は、ウィンドウのタイトルバーをクリックしています。これは多くの人が苦情を出しているので、山口さんが直してくれることを期待しています。その他は、いままでとほとんど変わりありません。「新規作成して保存すると改行コードが CR+LF になるのを修正。LF にするようにした。」のは、Perl やシェル・スクリプトを書く時に助かります。kinput2 を ON にしたままのカーソル移動も、0.93 と違ってぎくしゃくしなくなり、私にとっては、すごく快適です。また、もう少し使いこんでからレポートします。

【XZ の改訂版】1-21-2002

XZ1228 で不評だったフォーカスが外れる問題に対処した新しいバージョンが出ました。とても快適に使えるようになりました。ダウンロード先は http://www.asahi-net.or.jp/~cf4t-ymgc/XZ/XZ0113.LZH です。
U. S. News の 1月14日号に Linux がいかに安定していてセキュリティがしっかりしているかが紹介されていました。デスクトップ環境の充実と共に Windows から Linux に移行していくユーザが増えつつあるとありました。一般のニュース雑誌なので、詳しい説明はありませんでしたが、このように Linux が一般にとりあげられるようになったのは嬉しいことです。Linux が普及すれば Windows がおびやかされるかもしれませんが、そうなれば、もはや Microsoft がコンピュータ業界を独占していると責められることもなくなるので、それは Micorosoft にとってもいいことではないでしょうか。ハードウェア各社が、Linux 用のドライバ公表し、Linux が動くノートブック・コンピュータを販売すれば、ハードメーカも利益を得、世界中がしあわせになれると思いますが、いかがなものでしょうか。

【Sylpheed 0.7.0】1-28-2002

Sylpheed が 0.7.0 にアップデートされています。今回実装されたものの中で目に見えるのは、編集画面でカーソルが点滅することと、アンドゥ、リドゥができるようになったことです。
長い行を折り返してくれる機能がはとても便利ですが、点(、)や丸(。)、そして「閉じ括弧」などが行頭にこないようにする「禁則処理」が欲しいです。それと、アドレスブック内で、フォルダーや項目を他のアドレスブックやフォルダーにコピーや移動する機能が欲しいです。アドレスブックは XML で書かれており、テキストファイルや CSV ファイルと違って、直接編集することができないで苦労しているものですから。アドレス帳の「ツール」に「LDIF ファイルのインポート」というのがあるのですが、これが何のことやらわからないでいます。これが分かれば、なんとかなるのかもしれません。

【Window Maker のメニュー】2-4-2002

Window Maker を 0.80.0 にアップグレードしたことは、以前書きました。日本語メニューは、アップデートの場合引き継がれますが、もしそうでなければ、~/GNUstep/Default/WMRootMenu を ~/GNUstep/Library/WindowMaker/plmenu.ja と置き換える必要があります。つまり、~/GNUstep/Library/WindowMaker/plmenu.ja を WMRootMenu という名前で ~/GNUstep/Default に上書コピーしてやればいいわけです。新しい WPrefs も英語版で、メニューに日本語を使えませんので、メニューの編集には wmakerconf を使いました。メインメニューから「外観・効果音の設定」の中の「一般の設定」をクリックすると、wmakerconf が起動し、最初の画面がメニューの編集画面です。私は、wmakerconf のメニュー編集画面のほうが、WPrefs のものより分かりやすいような気がします。
メニューを直接いじりたければ WMRootMenu をエディタで編集すればいいのですが、wmakerconf で編集したあと、日本語は皆コードに置き換わってしまうので、それはできません。wmakerconf を使わないで編集しても、書式を間違えると、英語のデフォルトメニューに置き換わってしまいますので、wmakerconf を使うのが安全でしょう。
Window Maker 0.80.0 に変えてから、メニューやタイトルバーの日本語フォントのサイズやスタイルが、スタイルシートのとおり反映されなくなっています。フォントの設定に問題があるのです。さいわい、/etc/X11/WindowMaker にオリジナルの画面設定ファイル WindowMaker がありますので、ここにある以下のフォントの設定を ~/GNUstep/Defauls/WindowMaker に貼り付けると、大丈夫です。
```
  WindowTitleFont = "-alias-fixed-bold-r-normal-*-12-*-*-*-*-*-*-*";
  MenuTitleFont = "-alias-fixed-bold-r-normal-*-12-*-*-*-*-*-*-*";
  MenuTextFont = "-alias-fixed-medium-r-normal-*-12-*-*-*-*-*-*-*";
  IconTitleFont = "-alias-fixed-medium-r-normal-*-8-*-*-*-*-*-*-*";
  ClipTitleFont = "-alias-fixed-medium-r-normal-*-10-*-*-*-*-*-*-*";
  DisplayFont = "-alias-fixed-medium-r-normal-*-12-*-*-*-*-*-*-*";
  LargeDisplayFont = "-alias-fixed-medium-r-*-*-24-*-*-*-*-*-*-*";
```

【もじら君のフォント設定】2-11-2002

2001年11月5日の記事に「Mozilla 0.9.2 以外では小さいフォントが表示できず、<small> や <font size=-2> などが効かない」と書きましたが、これは、Mozilla に問題があるのでなく、ユーザ設定に問題があることがわかりました。~/.mozilla 以下にある prefs.js に次の設定を追加すると、フォント表示が直ります。今では 0.9.6 にアップデートして使っています。
```
user_pref("font.min-size.fixed.ja", 12);
user_pref("font.min-size.variable.ja", 12);
```

【メモリ増設】2-18-2002

もはや時代遅れになってしまった私のコンピュータですが、新しいのを買う余裕がないので、せめてメモリだけでも増やそうと、64M から 128M にメモリを増やしました。ところが、私のコンピュータでは Linux を再起動してもメモリを自動認識してくれませんでした。そこで Vine のマニュアルの FAQ のページにあるように、/etc/lilo.conf に mem=128M というパラメータを渡すことにしました。
```
boot=/dev/hda5
map=/boot/map
install=/boot/boot.b
prompt
timeout=50
message=/boot/message
append="apm=on"
default=linux
image=/boot/vmlinuz-2.2.18-0vl4.2
    label=linux
    initrd=/boot/initrd-2.2.18-0vl4.2.img
    read-only
    append="mem=0x8000000"
    root=/dev/hda5
other=/dev/hda1
    label=windows
```
上記のように mem=0x8000000 というパラメータを渡せばいいのですが、もし、これで linux が起動しなかったら、たいへんですので、ある本にあったように、lilo.conf にオリジナルの設定を残しておくようにしました。
```
boot=/dev/hda5
map=/boot/map
install=/boot/boot.b
prompt
timeout=50
message=/boot/message
append="apm=on"
default=linux
image=/boot/vmlinuz-2.2.18-0vl4.2
    label=linux
    initrd=/boot/initrd-2.2.18-0vl4.2.img
    read-only
    append="mem=0x8000000"
    root=/dev/hda5
image=/boot/vmlinuz-2.2.18-0vl4.2
    label=linux2
    initrd=/boot/initrd-2.2.18-0vl4.2.img
    read-only
    root=/dev/hda5
other=/dev/hda1
    label=windows
```
こうしておけば、linux が動かなかった場合、linux2 で起動して lilo.conf を訂正することができるので、安心です。
案の定、linux で起動したらカーネル・パニックを起こしました。メモリの価が間違っているのです。私のコンピュータはビデオ・カード一体のマザーボードを使っており、ビデオメモリに 4M 食われているのです。エラーメッセージにあったメモリの価をたよりに mem=0x793B280 に訂正してためしてみましたら、うまくいきました。メモリを増やしてからは swap があまり使われなくなり、少しプロセスが早くなったような気がします。次は、私の最終的な lilo.conf です。蛇足ですが、lilo.conf を書き換えたら、/sbin/lilo を実行しないと、lilo.conf の内容が反映されませんので、お忘れなく。
```
boot=/dev/hda5
map=/boot/map
install=/boot/boot.b
prompt
timeout=50
message=/boot/message
append="apm=on"
default=linux
image=/boot/vmlinuz-2.2.18-0vl4.2
    label=linux
    initrd=/boot/initrd-2.2.18-0vl4.2.img
    read-only
    append="mem=0x793B280"
    root=/dev/hda5
other=/dev/hda1
    label=windows
```

【PocketZip の接続】2-25-2002

昨年 PocketZip なるものを買いました。USB 接続のリムーバブルディスクドライブです。2インチの超小型ディスクは 40M の容量があります。PocketZip は手の平に乗るような小型のデバイスで、電源は USB ポートから取るので、Windows では USB ポートにつなぐだけで使えます。2.4 系カーネルの Linux ではホットスワップができるのですが、わが Vine Linux では、それができません。ホットスワップやディスクの交換などはできないものの、起動時につないでおけば十分働いてくれ、フロッピーディスクに入りきらないデータの交換にとても便利です。/etc/usbmgr/usbmgr.conf に次のように設定し、/sbin/update_usbdb /etc/usbmgr/usgmgr.conf とすれば、大丈夫です。マウントポイントは、250M USB Zip のために作った /mnt/zip を流用しました。くわしくは 2001年3月19日の記事をごらんください。
```
# Class Setup
class 0x9 subclass 0x0 protocol 0x0
# USB PocketZip [IOMEGA]
vendor 0x525 product 0xa140 module scsi_mod, sd_mod, usb-storage
```

【gFTP のアップデート】3-4-2002

gFTP を 2.0.11 にアップデートしました。今までのバージョンと違うところは、「リジューム」機能がついたことです。大きなファイルをダウンロードしていて、途中で接続が切れた時、最初からやりなおすのでなく、途切れたところからやりなおしてくれる機能です。実際には試していませんが、これがうまくいくなら、とても便利でしょうね。
もうひとつの大きな変更は SSH を使えることです。これはデータを暗号化して転送するもので、セキュリティ上問題のあるデータを扱う場合はいいでしょうが、今の私にはまだ必要を感じていません。
見た目の変化としては、ファイルのアイコン表示が、HTML や PNG、MIDI など、GNOME ぽいものがつくようになったことです。アイコン表示は、目的のファイルを見付けるのに役立ちます。gFTP は、私の標準 FTP になっています。

【Sylpheed 0.73】3-11-2002

3月3日 Sylpheed がアップデートされました。メッセージの表示のおり、「テキスト」と「添付」とがタブで切り換えて表示できるようになりました。ファイルのコピーや移動が種類の違うホルダー間でできるようになりました。これはドラッグアンドドロップに対応していて、たとえば一旦ゴミ箱にうつしたメッセージを受信箱に戻したり、それを送信控に移し、再編集してから送信しなおすといったこともできるようになりました。
XZ にはメールを書く時に便利な「自動整形モード」というのがあるので、Sylpheed の外部エディタに XZ を設定しておき、XZ を使おうとしたのですが、最初うまく動きませんでした。Sylpheed のマニュアルに「外部エディタを利用するには、外部エディタを設定してから、
- ツールバーの"エディタ"ボタンを押す
- メニューで"編集＞外部エディタで編集"を選択
- Alt+xを選択
のどれかをして、外部エディタで編集して保存して終了をすれば、反映されます。」とあるのですが、メールの作成画面には「反映されない」のです。ところが、「外部エディタを自動的に起動する」を選んで、あるメールに返信を書こうとしたら、外部エディタが動いたのです。あらためて、「外部エディタの自動起動」を外して、新規作成でやってみましたら、今度はうまくいきました。なぜこうなったのかよくわかりません。/temp に出来ていた今までのテンポラリーファイルをクリーンアップしたからかもしれません。ともかく、XZ でメール本文を書くことができるのは便利で、行のおりかえしの際の禁則処理など、Sylpheed にない機能を使えるようになり、満足しています。
Sylpheed から XZ へはカットアンドペーストができるのですが、その逆が出来ないことはそのままですが、Sylpheed の軽快な操作はいままでどおりです。

【Netscape 6.2 CD-ROM】3-18-2002

私の知り合いで Netscape 4.7 Mac Version を使っている人がいて、不便をしているというので、Netscape 6.2 へのアップデートをお勧めしましたが、ダウンロードなど面倒だろうと思って、CD-ROM をとりよせました。5枚まとめて送料、手数料共で 20 ドル以内でした。この CD-ROM はハイブリッド・タイプで Windows Mac Linux の三つの OS で使うことが出来ます。言語も英語、日本語をはじめ、ドイツ語、フランス語、スペイン語など各国語に対応しています。Mozilla は英語だったので、Netscape 6.2 では日本語を撰択してインストールしました。
Netscape 6.2 の中味は Mozilla そのものですが、最初から Java などのプラグインが含まれていてとても便利です。こまかいところまで良くチューニングされていて、ブラウザのチューニングに手間暇をかけたくない人にはもってこいです。Real Audio をインストールだけで、Real Audio のプラグインも自動的に組み込まれます。Mozilla では Acrobat をプラグインとして組み込めなかったのですが、Netscape 6.2 では /usr/local/Acrobat4/Browsers/intellinux/nppdf.so のシンボリック・リンクを /usr/local/netscape/plugins に置くだけでプラグインが組み込まれます。もうひとつ良かったのは、印刷機能の改善です。Mozilla で印刷するとフォントが大きくなってページにおさまりきらなかったのも、Netscape 6.2 では小さなフォントで印刷してくれるのはとてもありがたいです。
これで昨年11月5日に書いた【もじら 0.9.3 でのトラブル】の記事はすべて解決したことになります。

【システムのアップグレードと Linux の再設定】3-25-2002

長年使ってきました私の K6 システムが突然動かなくなりました。そろそろ潮時かなと思い、K7 にアップグレードすることにし、Lynx PC Warehouse に注文を入れました。AMD K7 Duron 1GHz です。Duron を選んだのは、値段がやすいことと、消費電力が少ないこと、したがって発熱量も多くないだろうということからでした。けれども Duron 用の CPU ファンを買って、それがあんまり大きいのでびっくりしました。他の CPU から見れば発熱量はかなり押えられているのでしょうが、今までの K6 から見れば、相当あるのでしょう。
マザーボードは PC Chips 社(中国製)のオールインワンタイプです。ビデオカード、オーディオカードに余計な出費をしなくて済むので、K6 システムもオールインワンタイプでした。メモリーは 256M にしました。これでしめて $200 でした。マザーボードに CPU、CPUファン、メモリーを着けて、お店でテストしてもらってきましたので、ジャンパーや BIOS の設定なしでもとのマザーボードと取り替えて、作業は完了。これを、コンピュータ店でアップグレード・サービスとやらでやってもらうと、もう $100 から $200 は取られますし、多くの場合 Linux のことを知らない人が多いので、Linux システムだと言ったら、やってくれないでしょうね。必要なものだけを買ってこれたので、家から往復 20 マイル以上のトリップも無駄にはならなかったと思います。
幸いなことにマザーボードのビデオチップが以前の SiS 530 の上位バーション SiS 630/730 でしたので、X Window はそのまま立ち上がってくれました。X の再設定は XF86Config を直接いじることにし、ビデオカードに SiS630 を選び、ビデオメモリーの割り当ては、BIOS で 16M(16384K) に設定しましたので、XF86Config にもそのように書き換えました。
Netscape 6.2 で Acrobat Reader をプラグインとして使用できるようになったのですが、ひとつだけトラブルがありました。それは、PDF に組み込まれている写真などのイメージが、最初はちゃんと出るのですが、２回目以降、ちゃんと表示されないという症状が出たのです。これはカラーの深さを 16 ビットにしてあるせいかと睨み、ビデオメモリーが増えた際、これを 32 ビットにしてみました。これは XF86Config の次の部分です。
```
# **********************************************************************
# Screen sections
# **********************************************************************
# The Colour SVGA server
Section "Screen"
    Driver      "svga"
    # Use Device "Generic VGA" for Standard VGA 320x200x256
    #Device      "Generic VGA"
    Device      "SiS630/730"
    Monitor     "My Monitor"
    Subsection "Display"
        Depth       32
        Modes       "800x600"
        ViewPort    0 0
    EndSubsection
EndSection
```
すると、この症状が消えました。lilo.conf も、もちろん書き換えて、256M - 16M = 240M をメモリー設定行に書き込みました。
他に設定を必要としたのは、内臓モデムの設定とサウンドカードです。内臓モデムは IRQ が違っていましたので、新しい IRQ に書き換えて、問題なく動きました。ちょっとてこずったのはサウンドカードです。このマザーボードには SiS7018 が乗っているのですが、/usr/sbin/sndconfig --noprobe では自動的にキャッチしてくれませんでした。Alsa のページ (www.alsa-project.org) をチェックすると、SiS630/730 のマルチメディアチップは未対応となっています。それでもあきらめないで alsa でいろいろ試しましたが、音が出てくれません。それでは OSS ではどうだろうと、チェックしてみましたら (www.opensound.com)、SiS7018 に対応しているとのこと、インストールしてみました。すべて順調に行ったのですが、sound on にすると、システムがフリーズ。
そこで奥の手を使いました。前にハードディスクをアップグレードした時に古いものをとっておいたのですが、それをつないで、そこに Vine Linux をインストールしてみたのです。これで、まったく同じハードウェア構成にもとづいたもうひとつの Vine クローンをつくり出すことができました。そして、実験用に作ったこのシステムでサウンドをいじってみようとしたら、なんと、音が出たのです。インストールの段階で Vine が SiS7018 を認識してくれたのです。一体、どうなっているのだろうと、/etc/conf.modules をのぞいたら、サウンドカードのドライバは trident を撰択していました。それで、もういちど、オリジナルの Vine に戻って、conf.modules を書き換えましたら、サウンドが鳴ってくれました。せっかく Real Player を入れたのですから、サウンド無しでは寂しかったのですが、これで一安心。OSS がフリーズしてくれたおかげで、OSS のドライバにはらう$45 が節約できました。(OSS からドライバを買うより、サウンドカードを買ったほうがはるかに安いのですが、私は、PCI スロットをふさぎたくなかたので、オンボードのチップにこだわったわけです。

【American】4-1-2002

Netscape 6.2 用のデフォルト・テーマは「モダン」で、すっきりしていて好きなのですが、他になにかあるのかなと、http://home.netscape.com/themes/6_2/index.html をのぞいてみたら、星条旗をデザインした American というのがあり、迷わずこれをインストールしました。ページのダウンロードが完了するまで、星条旗がはためくのが素敵です。
ftp.netscape.com にも american.jar というのがあるのですが、これをダウンロードして、あとからインストールしようとしてもうまくいきませんでした。ネットワークからだけのインストールに設定されているようです。

【MIDI 演奏】4-8-2002

新しいマシンで音が出るようになったので、ついでに MIDI も演奏させようと、TiMidity++ を http://www.goice.co.jp/member/mo/timidity/ からダウンロードしました。TiMidity++ は、サンドカードの音源ではなく、データファイルの音源を使いますので、音源データをインストールしなければ音がでません。そこで http://dodo.nurs.or.jp/~iz/guspat/tim-patches.html から guspat-20000706-aa.tar.gz 〜 guspat-20000706-ap.tar.gz まで 16 個の音源ファイルをダウンロードしました。16個もダウンロードするのは大変でしたが、それぞれのサイズが 800K から 1400K ぐらいに小さく分けていてくれたのは、ダイアルアップでのダウンロードには助かります。
音源ファイル 16 個を展開すると、timidity というディレクトリーができますので、これを /usr/local/share に置くと、パスが通っていて、timidity.cfg ファイルを書き換えることなく MIDI 演奏ができます。ターミナルで timidity music.mid などとするだけです。指定された音源が無い場合警告がでますが、その楽器を外して演奏してくれますので、演奏がストップすることはありません。rmi ファイルも演奏できます。
これを Netscape のプラグインとして使いたいのですが、面倒そうなので、いずれまた、ということにします。

【MP3 演奏】4-15-2002

MIDI ファイルが演奏できるようになったので、今度は MP3 ファイルを演奏できるようにと、mpg123 を http://www.mpg123.de からダウンロードしました。MIDI ファイルは timidity で MP3 は mpg123 で演奏させるように、Perl で手製のプログラムを作りました。MIDI 兼 MP3 プレイヤーで、バックグラウンド・ミュージックを鳴らして、Linux で楽しく仕事をしています。
こうなると、CD から MP3 ファイルを作りたくなるものです。cdparanoia と gogo をそれぞれ http://www.xiph.org/paranoia/ と http://homepage1.nifty.com/herumi/ からダウンロードしました。両方共、インストールは難しくないのですが、注意すべきことがあります。まず、cdparanoia ですが、最初にマニュアルどおり
```
$ ./configure
$ make all
$ su -
PASSWORD: xxxxxx
# make install
# ldconfig
```
としたのですが、/usr/local/lib に入っているシェアド・ライブラリを読んでくれず、エラーが出ました。それで、make all のかわりに make all STATICS=TRUE としたらうまくいきました。CD をセットして cdparanoia -B 1- とすると、track01.cdda.wav などと、CD のトラック1 から順にべつべつのファイルを作ってくれます。
gogo (午後のこーだ) は petit310.tgz を選びました。ファイルを解凍すると他の OS 用のインストーラも一緒に入っていますので、cd linux として、linux で make します。ただし、この時 nasm が無いと、gogo の make は失敗します。petit310.tgz をダウンロードする時、同じページから nasmsse2.tgz をダウンロードしておき、これを解凍してできた nasm を /usr/local/bin に置いてから make すると、無事に gogo が出来上がります。でき上がった gogo も同じく /usr/local/bin に置きます。使い方はいたって簡単で、gogo track01.cdda.wav とすれば track01.cdda.mp3 ファイルを作ってくれます。しかし、これでは味気無いので、私は、曲名を出力ファイルにして gogo track02.cdda.wav "Ring Them Bells.mp3" などとしました。

【volume.app】4-22-2002

Vine で Window Maker を起動すると、画面の左下に sound としるされた Doc App がでます。これはボリュームコントローラになっていて、スピーカーの絵のとなりにある垂直バーをクリックすると、デスクトップのサウンドの音量調整はできるのですが、CD や MIDI, MP3 の演奏の時はこのボリュームコントローラは効かないのです。以前のサウンドチップ ES Solo-1 では出来たのですが、マザーボードを替えて、サウンドチップも替わってしまったからでしょう。
そこで、これにかわるものをと、探してみたら http://www.bensinclair.com/dockapp/ にシンプルな volume.app というプログラムがありました。これは http://volume-app.sourceforge.net/ からも直接ダウンロードできます。make コマンドで問題なく volume.app が出来上がりますので、私はこれを /usr/local/GNUstep/Apps に置きました。make install コマンドでは /usr/local/bin に置かれるようです。
これを Doc App として登録するには、volume.app を起動した時に出来るアイコンをDoc App として登録した後、設定で「WindowMaker起動時に一緒に起動」をクリックしておけばいいのです。マウスの左ボタンを押しながら Y軸を登れは音量があがり、逆だと下がります。ダブルクリックでミュートになるのは、電話がかかってきた時など、便利です。ちょっと気になったのは、ボリュームノブの赤い点が、かならずしも丸く回ってくれず、ぎくしゃくすることです。次のバージョンで直っていることを期待します。

【Vine 2.5 登場】4-29-2002

4月15日、Vine 2.5 がリリースされました。カーネル 2.4、XFree86-4.2.0 を採用。USB 機器のプラグアンドプレイとグラフィックスの性能向上が楽しみです。デスクトップ環境に WindowMaker が残されているのは、うれしいですが、新しいバージョンが日本語化されているのでしょうか。標準ブラウザは Netscape 4.76 から Mozilla-0.9.8 に変わるそうです。Vine Project の発表には「充実の TeX ドキュメントプロセッシング環境。標準の teTeX をベースに pTeX-3.0.1 を統合」とありましたが、商用フォントなしで、どれだけ奇麗にプリントアウトできるか、試してみたいですね。
今のところ、ダウンロードサイトはどこも混みあっています。ダイアルアップしかない私は、CD-ROM が雑誌の附録につくのを待つしかありません。Vine 2.5 FTP 版 CD-ROM が5月8日発売の Unix User 6 月号、日経 Linux 6 月、Linux Magazine 6 月号につく予定だそうです。こちらで手に入るのは6月のはじめになりそうです。

【Sylpheed 0.7.5】5-6-2002

メール・クライエント Sylpheed が 0.7.5 にバージョン・アップされています。Sylpheed はわりと頻繁にアップデートされるので、目が離せません。sylpheed-0.7.5.tar.bz2 を解凍してデフォルトのままでインストールしました。以前のものと、目立って違う点は、「送信待ちメッセージは実際に送信された後に送信控フォルダに保存される」「サブジェクト(件名)が空の場合は送信時に確認ダイアログが出る」などです。この二点は、とても親切な設計だと思います。以前の Outbox が「送信控」と表示が変わります。私は Outbox にあったファイルを「送信控」に移してから Outbox を削除しました。それから、新しいアプリケーションアイコンがありましたので、Window Maker のアイコンをそれに変えました。

【MS Word ファイル・リーダー】5-13-2002

2001年8月13日の記事に、wvware で MS Word ファイルを読む方法を紹介しました。いまだに MS Word ファイルのアタッチメントが数多く来ますので、これを、手っ取り早く読むために、次のようなシェルコマンドを作ってみました。
```
#!/bin/bash
wvHtml $1.doc $1.html
usr/local/netscape/netscape --edit file://$1.html
```
これは何をしているかというと、最初の行では、与えられたファイルを wvHtml で HTML ファイルに変換させ、次の行で netscape の編集画面 (Composer) に表示させているのです。Netscape の HTML 編集画面でファイルを表示させるには --edit というオプションをつけるといいことを発見しました。日本語の場合、Netscape は内部で unicode を使っていますので、これをエディタで使えるようにするためには Netscape Composer の「ファイル」メニューから「文字セットを指定して保存」→「日本語 (EUC-JP)」を選び「テキストにエクスポート」にしておけば、EUC テキストファイルとして保存できます。Perl で .doc ファイル一覧から MS Word ファイルを選んで HTML で読むプログラム wread.pl を作ってみました。よかったら「わたしの真珠箱」をごらんください。

【Vine 2.5 のインストール】5-20-2002

当地では、日本のコンピュータ関係の雑誌が一ヶ月遅れで入荷します。来月はじめになったら、Vine 2.5 と Vine Plus の CD が附録についてくる Unix User を買って Vine 2.5 を試してみようと思っていましたら、ある方から Vine 2.5CR を送っていただきました。FTP 版でためしてみて、うまくいったら CR を買おうかなと思っていましたので、これはなによりの贈り物でした。
今日、期待を込めてインストールにとりかかったのですが、なんと、私のマシーンではインストールできないのです。ブートフィロッピーまでは動くのですが、CD のインストーラーに進んでくれません。マシーンに問題があるかと思い、いろいろチェックしたのですが、原因はわかりません。
```
Kernel panic:VFS:Unable to mount root fs on 03:01
```
というエラーメッセージです。ブートディスクはまず initrd をロードし、次にカーネル vmlinuz をロードします。initrd は RAMディスクをつくり、それを仮のルートパーティションとするらしいのです。ブートの仕組はくわしくはわかりませんが、上記のようなメッセージが出るのは initrd やカーネルに不備があるからだと言われます。そういえば、2.2 系のカーネルなら、私のどのマシーンでも大丈夫だったのに、2.4 系カーネルではインストールできないディストリビューションがありました。何か解決法があると思うのですが、まだ情報が足らないので、私のマシーンへのインストールは少し待つことにしました。
娘が使っているコンピュータは、ハードディスクの容量が小さく、Linux を入れるには無理があるのですが、パーティションユーティリティで、無理矢理 Linux 用のパーティションを確保して、そこにインストールしてみました。このマシーンではブート成功。きれいなグラフィカルインターフェースのインスーラが起動しました。インストラーの画面は少し乱れましたしたが、順調にインストールが進みました。デフォルトの X ウィンドウマネージャー Windows Maker は Version 0.8 で、日本語化されています。見た目や動きはいままでと変わりません。このマシーンではサウンドとパワーマネージメントが効きませんでした。私が以前持っていたマシーンも、これと同じで、そこで Vine 2.1.5 が動いていた時はサウンドもパワーマネージメントもうまくいっていたのですが、同じディストリビューションでも、カーネルや XFree86 のバージョンの違いで、ハードウェアのサポートが変わってくるのですね。
4.2 系カーネルの「売り」は USB 機器の接続が簡単になったことです。 # mkdir /mnt/zip # mount -t vfat /dev/sda4 /mnt/zip として、私の愛用の PocketZip を試してみましたら、即、動いてくれました。
CR 版では Wnn7 を日本語入力に使っていますので、画面の右下に小さなコントロールボックスが出ます。いままで使っていた「かんな」よりはうんと変換効率が良く、使いやすくできています。日本語文書処理には teTex が入っているので、どれだけきれいにプリントアウトできるか、試してみたいのですが、今日はそこまで時間がありませんでしたので、それはこの次の楽しみにとっておきます。

【Vine 2.5 のインストール〜その2】5-27-2002

先週は、私のマシーンに Vine Linux 2.5 をインストールできず、娘のコンピュータで試してみたところまで、報告しました。今まで Vine 2.1.5 が機嫌よく動いていたマシンなのになぜと思い、マニュアルを見ると、ヴィデオカード以外のカードを外してインストールを試すようにとあったので、モデムなどを外してみましたが、やはり駄目でした。マザーボードの IRQ のコンフリクトなどが原因でインストーラが /dev/ram をルートとして認識できないのかもしれません。こうなると、initrd のアップデートを待つしかないかなと思います。
それで、私の事務所にあるコンピュータに Vine 2.5 をインストールしました。苦労なくインストールできました。今のところ、時間がないので、これをゆっくり試すところまでいっていませんが、2.1.5 と変わり無く快適に使っています。ひとつ発見した問題は、愛用のエディタ XZ が Wnn7 のフロントエンドに応答しないことです。XZ は kinput2 を使っています。それで、Canna に戻すにはどうするのかなと再びマニュアルを見ましたら、いったん X Window を終了して、コンソールから
```
# setime canna
```
とするようにとのことでした。再び X を起動すると日本語サーバが Canna に変わっています。とても簡単でした。XZ では ATOK が使えるのですから、Wnn7 だって使えるようにできるのでしょうが、XZ の「掲示板」には、まだ Wnn7 に関する話題はありませんでした。

【Vine 2.5 のインストール〜その3】6-3-2002

他のコンピュータでは、Vine 2.5 のインストールがスムースに行ったのに、私のコンピュータだけがうまくいかないのはしゃくなので、再度試してみました。前回のエラーメッセージが
```
Kernel panic:VFS:Unable to mount root fs on 03:01
```
ということは、インストラーが、デバイス番号 03 のプライマリーハード・ディスクの最初のパーティションにアクセスしようとして失敗しているわけです。私の CD-ROM は IDE セカンダリー・マスターにつないであるので、デバイス番号は 05:01 になるはずです。Kernel 2.4 が私のマシーンの情報を正しく読み取れていないことから、エラーになったのです。
このエラーを回避するには、要するに CD-ROM からブートしてやればいいので、DOS から Linux を起動させるコマンド、loadlin.exe を使うことを思いつきました。loadlin は Vine CD-ROM の /dosutils に入っています。私は、ブート可能な DOS のフロッピーディスクを作り、そこに DOS の CD-ROM ドライバと loadlin.exe をコピーし、DOS で CD-ROM をサポートするようにしておきました。まずは、ハードディスクを実験用のものに付け替えてから、特製のブートディスクから起動しました。Linux の起動につかう vmlinuz と initrd.img は CD-ROM の /images/fdless に入っていますので、DOS プロンプトから
```
loadlin d:\images\fdless\vmlinuz initrd=d:\images\fdless\initrd.img
```
としました。最初のオプション画面は出ないで、いきなりインストール画面に入りますが、問題無くインストールは完了しました。
期待をこめて、Vine 2.5 を立ち上げ、startx としたのですが、X が固まってしまいました。xf86config や XFree86 -configure コマンドを試してみたのですが、どうしても X を立ち上げることができませんでした。Kernel 2.4 が駄目なら、2.2 ではと試してみたら、こちらはすんなり立ち上がりました。しかし、2.2 でモデムを設定しようとしても内臓モデムを感知してくれませんでした。やはり、マシーンとの相性が合わないのでしょうね。Vine のカーネルのアップデートを待ちましょう。

【Vine 2.5 のインストール〜その4】6-10-2002

前回 Vine 2.2 up で「内臓モデムを感知してくれませんでした」と書きましたが、あれは、私の設定手順に間違ったところがあったからで、訂正うまくいきました。2.2 up で X が動くのに Kernel 2.4 で X が立ち上がらないのはおかしいと思い、/etc/X11/XF86Config を調べたのですが、XFree86 4.x の設定ファイルは Vine では XF86Config-4 になっていました。今までの設定ファイルと随分違い、戸惑いましたが、グラフィックスカードのドライバを vga にしたら X が立ち上がりました。しかし、640x480 16色の画面では実用にならず、2.4 はあきらめました。他にも、今まで使っていた Word Perfect 8 が使えない(インストールもできない)、gFTP が不安定、オート・パワー・マネージメントが効かないなどという症状もありました。
それでもまだ Vine 2.5 にこだわったのは、Vine 2.5 がジャーナル機能のついたファイルシステム ext3 を採用しているからです。途中でリブートした時など、立ち上がる時、ファイルシステムの点検のため、随分待たされたのですが、ext3 では、即座にファイルシステムを修復して立ち上がってくれます。これにはすごく気にいっているのですが、今のところマザーボードを変えてみないと、Vine 2.5 はうまく動いてくれないようなので、やむなく Vine 2.1.5 に戻しました。実は、Vine 2.5 と格闘しているうちにハードディスクのデータをすべて失ってしまうということになってしまいました。幸い、主なものはオフィスのコンピュータと、インターネットに残っていましたので、なんとかシステムを復旧しましたが、個人的なデータや、ダウンロードしたプログラムなど、かなりのものを失いました。みなさんもお気をつけて。

【Shylpheed アドレスブックの取り込み】6-17-2002

Vine 2.5 のインストールと格闘しているうちに、ハードディスクのデータをすべて失い、Shylpheed のアドレスブックも無くしてしまいました。悪いことにこのバックアップは取っていなかったのです。けれども、テキストファイルでのバックアップがありましたので、そこから Shylpheed にインポートすることを試みました。Shylpeed のアドレスブックの「ツール・メニュー」に「LDIF ファイルのインポート」というのがあって、LDIF ファイルらしきものを作ってみたのですが、作り方が悪かったのか、読みこんでくれませんでした。それではと、テキストファイルから直接 Shylpheed のアドレスブックを作るスクリプトを、例によって perl で書きました。私のテキストファイルのフォーマットは

山田太郎 <taroy@bigvalley.net>
大西恵子 <keiko@smallmountain.com>

となっています。名前とアドレスの間にはスペースがひとつあります。これを利用して ' <' で名前とアドレスを区切り、それぞれのデータを xml のフォーマットに入れていくようにしたのが、次のプログラムです。

#!/usr/bin/perl
# syadr.pl
$input = @ARGV[0];
if ($input eq "shared"){
    open TXT, "shared.adr" or die;
    open ADR, ">addrbook-000001.xml" or die;
    print ADR "<?xml version=\"1.0\" encoding=\"EUC-JP\" ?>\n";
    print ADR "<address-book name=\"共有アドレス\">\n";
    $uid = "10000000";
    }
elsif ($input eq "personal"){
    open TXT, "personal.adr" or die;
    open ADR, ">addrbook-000002.xml" or die;
    print ADR "<?xml version=\"1.0\" encoding=\"EUC-JP\" ?>\n";
    print ADR "<address-book name=\"個人用アドレス\">\n";
    $uid = "20000000";
    }
else {
    print "This will make Sylpheed addressbook. Input\n";
    print "  'shared'   for Shared   Addressbook <addrbook-000001.xml>\n";
    print "  'personal' for Personal Addressbook <addrbook-000002.xml>\n";
    exit 0;
    }
foreach $line (<TXT>){
    chomp $line;
    ($name, $address) = split / </, $line;
    $address =~ s/>//;
    print ADR "  <person uid=\"$uid\" first-name=\"\" last-name=\"\" nick-name=\"\" cn=\"$name\" >\n";
    print ADR "    <address-list>\n";
    $uid++;
    print ADR "      <address uid=\"$uid\" alias=\"\" email=\"$address\" remarks=\"\" />\n";
    print ADR "    </address-list>\n";
    print ADR "    <attribute-list>\n";
    print ADR "    </attribute-list>\n";
    print ADR "  </person>\n";
    $uid++;
    }
print ADR "</address-book>\n";
if ($input eq "shared"){
    print "Copy <addrbook-000001.xml> to ~\/.sylpheed\/\n";
    }
elsif ($input eq "personal"){
    print "Copy <addrbook-000002.xml> to ~\/.sylpheed\/\n";
    }

これは、グループ分けには対応していないので、後は、Sylpheed で手作業でグループ分けをしました。こんなつまらないプログラムでも、緊急用には役に立つかと思います。

【dvipdfm による PDF の作成】6-24-2002

Linux でお手軽に PDF を作るには、tex ファイルをつくり、それを dvips で Post Script ファイルをつくり、さらにそれを ps2pdf を使って PDF に変換するという方法があります。ところが、出来上がった PDF ファイルは、ビットマップフォントを使っているため、きれいではなく、サイズも大きなものになってしまいます。ところが、dvipdf のかわりに dvipdfm を使うと、スケーラブルなフォントで、Adobe 社の Acrobat Writer で作ったのと遜色のない高品位な PDF ファイルを、小さなサイズで作ることができます。
しかも、dvipdfm の日本語パッチをあてたものが Vine 用に rpm で用意されているのです。Vine ユーザが使わない手はないと、http://www.nn.iij4u.or.jp/~tutimura/txt/dvipdfm.html から dvipdfm-0.13.2c-8.i386.rpm をいただいてきました。tex の記述には、HTML の Syle Sheet にあたるドキュメント・クラスが必要なので、奥村晴彦教授の作った jsclass をインストールするため、同じサイトから jsclasses-20010703-1.noarch.rpm もダウンロードしました。
私は、エディタで test.tex ファイルを作り、platex test.tex として test.dvi をつくり、さらに dvipdfm test.dvi として test.pdf を作りました。acroread で読んでみると、日本語がきちんと表示されていました。書式を含むファイルを email で送る時、web にアップロードする時は、この方法で PDF を作るのが今のところベストでしょう。dvipdfm をインストールしたあとできるドキュメントファイルを読むと、PDF のさまざまなサンプルがあります。とても興味深いのですが、まだよく読んでいません。まずは tex の書き方を勉強しなければなりませんが、XZ で tex ファイルを簡単につくることができたらいいのになぁと思っています。
dvipdfm で作った PDF のサンプルと tex ファイルも、よろしかったらごらんください。


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Linux Memo 2002年1～6月分